本書は、イタリアで2002年10月に出版された、全訳です。大きな反響を呼んだ前書「天国の扉」の続刊になります。
皆さんもご存知の通り、
「2002年日韓W杯決勝の地、横浜国際競技場で、愛するアズーリを世界の頂点に導くゴールを決める」
という、バッジョがすべてを懸け、全身全霊で挑んだ夢が、現実となることはありませんでした。
この本の主題は、W杯を目指して戦った01〜02シーズンと、夢がかなわなかった失望についてが主です。
絶好調で迎えたシーズン序盤、これまでにないくらいのハイパフォーマンスを披露しいていたバッジョに、起こってしまった最初の怪我。3ヶ月のリハビリを終え、復帰を迎えたと同時に襲った、左ひざ靱帯断裂。
手術後、76日でピッチに戻るという奇跡を演じても、かなわなかった夢。つらい現実。
楽しいことなんて、ひとつもなかった1年だったかもしれない。
次々につらいことに襲われ、立ち上がれなくなっても不思議ではなかったと思う。
そんな状況でも、バッジョの心の中にある、サッカーへの情熱は、強い熱を持って燃え続けていた。
誰よりもサッカーを愛し、誰よりも、サッカーで芸術を描いてくれたバッジョ。
プレーの芸術性だけでなく、サッカーへのあくなき情熱で、バッジョは僕たちを魅了してくれていたんだと思います。
2006
