オシムの言葉

著 木村元彦

オシム監督が日本を率いてくれる。素晴らしいことです。現実的なところでは最高の人選だと思います。
この本を読んだら、その期待感もよりいっそう高まってきます。

オシムフィーバーを予期していたのか?フライングをきって発売されたこの本ですが、読んでいて、まざまざとオシムって人は、偉大な人なんだなぁ、と思い知らされます。
僕も、彼がイタリアW杯のユーゴスラビアの監督だったことぐらい知っていました。ただ、あの激動の時代の、あの国を率いることの大変さがこれほどまでとは。
この本は、その境遇、背景を細部まで教えてくれます。
期待通り?オシム語録もたくさんちりばめられてます。

オシムは、自分の手で作り上げたチームでユーロ’92に乗り込む前に、自ら監督の座を辞しています。そしてその後、ユーゴスラビアは出場権を剥奪されたのです。
あの時代のユーゴスラビアは、ストイコッビチを始めタレントが溢れていました。オシム率いるユーゴスラビアが出場していたら・・・。
本当に、なんと言っていいか、僕にはわかりません。

家族と離れ離れになりながらも指揮を続けた彼は、率いたチームにタイトルをもたらしていきます。彼のサッカーへの情熱の炎は、ちょっと異常でさえあり、彼しか放てないオーラがあるような気がします。

彼がJリーグにやって来てくれたことは、すごいことです。ジェフ千葉の選手たちは幸せ者です。そして、日本を率いてくれるなんて。

オシムはどんなサッカーを見せてくれるのか。僕は、期待も大きいですが、不安も持っています。決して楽な道のりではないと思いますし、ハッピーエンドで終わることはないと思っています。
ただ、彼は日本にたくさんのものを残して言ってくれるとは間違いないと思います。
今後の日本サッカーへ、方向性の1つを示してくれるんじゃないでしょうか。
結果がともなってくれることを願います。

著者の木村さんは、『誇り』 『悪者見参』に続いて、この本でユーゴサッカー3部作の完結ということです。是非です。

2006