シェフチェンコ

ACミランと共に

著 エンツォ・カターニア
訳 廣江 章

シェフチェンコは、僕のアイドルである。
好きな選手は誰?と聞かれれば、シェフチェンコ!と即答していた。
していた、そう今同じ質問をされると、ちょっと言葉に詰まる自分がいる。
−ACミランと共に−この本の副題だ。
まぁ、この本が日本で発売されたのが、2006年5月26日なのだから仕方ない。
このあまりにも皮肉なタイトルのせいで、僕はこれまでこの本を敬遠しちゃってた。

シェバをはじめて知ったのは、ディナモキエフのストライカーとして出場したCL97/98だ。
カンプノウでのハットトリックは、今でも覚えている。

そして、99/00ミランに移籍してくることになり、心躍らせた僕は、ロッソネロの7番に袖を通し、サンシーロに現れたシェバに、完全に魅せられた。
一瞬で虜になった。
その後、共に苦しいシーズンを戦いながらも、ゴールを量産していくシェバは、僕の誇りだった。
俺にはシェバいる。こんなに嬉しかったことはない。
シェバには、ほんと数え切れない歓喜をもらった。

ビックイヤー獲得、念願のスクデット、バロンドール。
あらゆるタイトルをミランにもたらし、チームの象徴になったシェバ。
その彼が、まさかいなくなるなんて、想像したこともなかった。
一生ミランと共に。僕はそうあってくれると信じていた。

チェルシー移籍が決まった時は、これまでに経験したこともない痛みを受けた。
青いユニフォームを着るシェバ。頭痛がやまなかった。
受け入れることはできなかった。今でもできてないと思う。
アイドルを失った僕は、サッカーを見る一つの醍醐味を奪われてしまった。
なかなか、次のアイドルは見つかりそうになく、穴がぽっかり開いたままだ。

すいません、まったく本の感想になっていないですよね。
この本を読んでいると、懐かしさがこみ上げてくると同時に、
なんだか、辛い気分になってしまいました。
シェバの人柄、そして、彼の偉大さが、とってもよく表現されています。
いい本です。
だからその分辛いんですけど。

シェバのファンの方はもちろん、ミランファンそしてチェルシーファンの方にも、ぜひ読んでいただきたいです。
今シェバはキャリア最大の苦難の時期を過ごしています。
はっきり言いますと、ミランから離れるからだよ。なんて面白がってましたが、
さすがにここまで来ると、彼の弁護にまわります。
シェバはシェバです。心配要りません。
必ず、ゴールを量産する日はきます。
信じて待ちましょう。裏切る男では、絶対ないです。

いつか、シェバがサンシーロでプレーすることが絶対あると思います。
サッカーの神様は、こういう因縁が好きですし。
その時は、もちろんミランの勝利を願いますが、シェバのゴールも見たいですね。
楽しみに待っていようと思います。

2006.01.30